東日本大震災 2次補正成立/次を見据えて政治を動かせ

投稿日: 2011年7月27日 | 投稿者: ★ちょろQコレクション★

 懸案が処理できたのだから、通常ならめでたいことだ。だが、わき起こるのはけじめを求める声。はた目には、辞任へのカウントダウンが始まったように見える。
 菅直人首相が退陣3条件の一つに挙げていた2011年度第2次補正予算が成立した。東日本大震災の復旧と被災者の生活再建が目的。ただ、総額は約2兆円で、1次補正と合わせても約6兆円にとどまる。
 本格復興は、9月にも召集される臨時国会に提出される10兆円超の3次補正案を待たねばならない。
 求心力を失った政権に大仕事を任せるわけにはいかない。共同通信社の直近の世論調査によると、内閣支持率は17.1%で内閣発足以来最低となった。本格復興は本格政権で。菅首相は民意を読み違えてはならない。
 首相は残る課題である公債発行特例法案や、再生エネルギー特別措置法案の成立に意欲を示す。8月6日と9日に広島、長崎両市で開かれる原爆犠牲者の追悼式典で「脱原発」に向けたメッセージを打ち出し、延命を図るのでは、との観測も流れている。
 首相は四面楚歌(そか)だ。野党の攻勢は言わずもがなだが、お膝元の民主党内からも「潔い決断」を促す声が噴出している。
 とりわけ、エネルギー政策をめぐって生じた海江田万里経済産業相との確執は抜き差しならない状況だ。仮に海江田氏が再生エネルギー法案の成立を機に辞表を提出するようなことがあれば、政権はその時点で崩壊することになるだろう。
 公債法案の行方も見通せない。民主党の岡田克也幹事長は、子ども手当を含む民主党マニフェスト(政権公約)の見直しに言及、自民、公明両党の協力取り付けに躍起となっている。
 私たちはマニフェストは公約の厳格化には一定の効果がある一方、絶対視すれば政治が硬直化し国会での議論を空洞化させる恐れがあると警告してきた。
 総選挙の時は誰も予想し得なかった東日本大震災が起きた。公約を廃止または修正することをためらうべきではない。乱世に平時の議論をしていては、国民の生命、財産は守れない。与野党は合意点を見いだす努力をしてほしい。
 国民に不人気の菅首相の下で衆院解散・総選挙に持ち込み、政権奪回を果たす。自民党にはそうした戦略を描く一部幹部もいる。政治空白を心配する声には、政治が機能しない現状こそが政治空白なのだとの反論も聞こえてくる。
 ただ、ここ数年の日本政治は首相と政権を「変える」ことで、あたかも全てが解決できるかのような幻想に振り回されてきた。いまだ復旧にも届かない被災地の現状に照らせば、このタイミングでの総選挙など暴論だ。
 首相はきのうの国会答弁で、次期衆院選に関し「早く解散というのは国民の気持ちに反している」と述べた。
 その認識は是とするが、早期解散の否定は居座りを正当化しない。もう、新体制に向けてバトンを渡す時期に来ている。

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