国家戦略特区ワーキンググループ ヒアリング(議事要旨)

投稿日: 2017年7月11日 | 投稿者: ★ちょろQコレクション★

国家戦略特区ワーキンググループ ヒアリング(議事要旨)
(開催要領)
1 日時 平成27年6月8日(月)18:34~19:12
2 場所 永田町合同庁舎7階特別会議室
3 出席
<WG委員>
委員 原 英史 株式会社政策工房代表取締役社長
委員 本間 正義 東京大学大学院農学生命科学研究科教授
委員 八代 尚宏 国際基督教大学教養学部客員教授
昭和女子大学グローバルビジネス学部特命教授
<関係省庁>
北山 浩士 文部科学省高等教育局専門教育課長
牧野 美穂 文部科学省高等教育局専門教育課長補佐
藁田 純 農林水産省消費・安全局畜水産安全管理課長
大石 明子 農林水産省消費・安全局畜水産安全管理課長補佐
國分 玲子 農林水産省消費・安全局畜水産安全管理課長補佐
<事務局>
富屋 誠一郎 内閣府地方創生推進室長代理
藤原 豊 内閣府地方創生推進室次長
宇野 善昌 内閣府地方創生推進室参事官
富田 育稔 内閣府地方創生推進室参事官
(議事次第)
1 開会
2 議事 国際水準の獣医学教育特区(愛媛県・今治市)
3 閉会
○藤原次長 それでは、始めさせていただきます。「国際水準の獣医学教育特区」という
ことで、愛媛県・今治市のほうから御提案をいただきまして、かねてから構造特区でもさ
まざまな提案をいただいていたのですけれども、今回かなりバージョンアップされて提案
をいただいたこともありまして、既に成長戦略の成果ということでワーキンググループの
先生方の御指示もいただきながら文科省のほうに案文を投げさせていただいているわけで
ございますけれども、ぜひその方向での議論を深めていただければと思っております。
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それでは、原先生、お願いいたします。
○原委員 まず、文科省さんから御説明をいただいたらよろしいですか。
○藤原次長 はい。
○原委員 では、よろしくお願いいたします。
○北山専門教育課長 文部科学省専門教育課長の北山でございます。よろしくお願いいた
します。
この獣医系大学の新設についてでございますけれども、昨年夏以来、国家戦略特区ワー
キンググループ、このワーキンググループで累次にわたって御説明を申し上げてきたかと
存じます。構造改革特区の26次提案の対応方針で文部科学省から回答させていただいてお
りますが、具体的には、既存の獣医者の需要については、農林水産省さんに確認をしたと
ころ、現時点では獣医師の需給に大きな支障が生じるとは考えにくいとのことでございま
した。このため、愛媛県・今治市が獣医系大学を新設したいということであれば、その既
存の獣医師でない構想を具体化していただき、ライフサイエンスなど獣医師が新たに対応
すべき分野における具体的な需要を明らかにしていただく必要があると考えております。
文部科学省といたしましては、愛媛県・今治市より、既存の獣医師養成でない構想が明
らかになり、そのライフサイエンスなど獣医師が新たに対応すべき分野における具体的な
需要が明らかになった場合には、近年の獣医師の需要の動向を考慮しつつ、特定地域の問
題としてではなく、全国的見地から検討を行う必要があると考えています。
この件につきましては、愛媛県・今治市に文部科学省から累次にわたってお伝えすると
ともに、直接御相談もいただいているところでございます。先日は、下村大臣のところに
要望に来られました愛媛県知事に対して、下村大臣からこの旨をお伝えしているところで
ございます。まず、提案者のほうで既存の獣医師養成なり構想を具体化していただく必要
があって、下村大臣からもそのようにするようにということで指示をいただいているとこ
ろでございます。
この構想自体については以上でございます。
また、成長戦略の案文についてでございますけれども、今、申し上げたとおりでござい
まして、獣医系大学の新設、定員増につきましては、全国から入学者が集まって全国に卒
業者が輩出されているという状況でございます。そのような状況でございますので、獣医
系大学の新設につきましては、近年の獣医師の需要の動向、分野別、地域別の獣医師の偏
在なども踏まえまして、特定地域の問題としてではなく、全国的見地から検討しなければ
ならず、国家戦略特区等の特区制度を活用した対応は極めて困難であると考えております。
文部科学省からは以上でございます。
○原委員 文科省さんと提案者さんとの間でのやりとりという話がありましたが、事務局
で何かお聞きになっている補足がもし何かあれば。
○藤原次長 まったく存じ上げません。
今のお話の中で解説をぜひしていただきたいのは、構造改革特区での対応方針は何です
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か。どういう話でしたか。うちの事務局でもいいし。それをまずどういう議論が行われて
いるかというのをきちんと、先生方は全く御存じないと思いますので。具体的なものがあ
るのだったらそれもあわせて。
○富田参事官 わかりました。まだ対応方針として内部でも調整中のものでございますの
で、一旦提案としていただいているという状況でございます。今お持ちいたします。
○藤原次長 誤解があってはいけないのですけれども、ここの成長戦略の中で書かせてい
ただく文言については、必ずしも特区でやるものだけを書いているわけではなくて、少な
くとも特区でという意味でございます。全国的な措置を行っていただくものもあわせて記
述をこれまでもしておりますので、その点は誤解のないように。ここに書けば絶対特区で
やらなければいけないとか、そういうことでは全くないので、そこは誤解のないようにし
ていただければと思っております。
とりあえず、事務局から以上です。
○原委員 先生方、何かありますか。
○本間委員 ただいまの御説明だと、従来の医学教育及び獣医師養成としての獣医学部に
ついてのみの説明であって、肝心の今治市が主張している国際水準ないしは新しいタイプ
の獣医学教育ですね、それには触れていない。今治市は食の安全とか、人獣共通感染症あ
るいは越境国際感染症、そうしたものに対する対象が必要であるということを主張されて
いるわけで、それがこれまでの獣医学教育とはかなり違うと私どもは受け取っているわけ
で、なおかつ、現在の獣医学の教育体制ではカバーし切れないと認識をしているところな
のですが、そのあたりの見解についてはどうお考えでしょうか。
○北山専門教育課長 お答えします。愛媛県今治市さんから出されてきている項目でござ
いますけれども、大きく①のところで新しい分野への対応ということが書かれているとこ
ろでございますけれども、これまでの獣医学教育ではなく新しい分野の対応ということで
言われておりますが、まず、公共獣医事を担う第三極の国際水準の大学獣医学部というこ
とで、いろいろなことをやるということが言われております。例えば動物由来新興感染症
の統御ということ、あるいは越境感染症の貿易ということでございますが、国、県におい
て危機管理対応を行う人材の養成というものについては、獣医学教育のモデルコアカリキ
ュラムというものをつくっておりまして、その中で既存の各大学で人獣共通感染症学であ
るとか、動物感染症学に関する教育研究というものを実施しているところでございます。
獣医系大学の卒業生の約2割が公務員で、約1割が産業動物獣医師として全国で危機管理
対応を既に実施しているところでございます。
また、次の食品貿易の安全確保、食料の安定供給、養殖産業振興ということでございま
すが、これらにつきましてもモデルコアカリキュラムで食品衛生学あるいは食品衛生学実
習というものを実施しておりまして、現在の食品衛生管理者や食品衛生監視員などに卒業
生が就職しているところでございます。
次に、ライフサイエンス分野における連携、研究、教育ということでございますけれど
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も、これもモデルコアカリキュラムで薬理学、病理学、生理学といった講義、演習が既に
明記されておりまして、既存の各大学で取り組みを行っていただいているところでござい
ます。企業からの求人も多くなっておりまして、卒業生の一定数が製薬、食品業界に就職
し、動物を用いた製薬、薬効、安全性の確認等の実験研究に従事しているところでござい
ます。情報ネットワーク構築、政策監視、疫学調査ということも新しい分野と指定されて
おりますけれども、情報ネットワーク構築、政策監視といったところについては、具体的
な内容がよくわからないのですが、疫学につきましては、既存の各大学においてモデルコ
アカリキュラムに基づいて疫学に関する教育研究を実施しているというところでございま
すし、疫学調査についても各大学において実施されているというところでございます。モ
デルコアカリキュラムに基づいて、既存の各大学でも実施されているというところでござ
いまして、これらを新しい分野というように位置づけるというのは若干困難があるのでは
ないかと考えております。
○本間委員 量的な問題はどうですか。その前に、新しい分野としてここには書いていな
かったのかな。水産への対応等も言われていて、今、獣医学部で水産関係の獣医対応とい
うのは十分にはなされていないというように認識しておりますので、その点が1点。
今の御説明の中では、やられている、やられているというお話ですが、こうした御提案
の背景にあるものとして新興感染症だとか、バイオテロだとかという危険が非常に高まっ
ているという意味では、量的な拡大、つまり供給の拡大が望ましいというように我々は受
け取っているわけです。ですから、今治市からの提案は、今、今治市の中でそういう体制
をつくりつつあるということから出てきているのだと思うのですが、一般的に今おっしゃ
った中で獣医師の定員が決められている、あるいは獣医学部の学生の定員が決められてい
る中で、あらゆることに対応しなくてはいけない。そういうことについて量的な確保がな
されているのか。新しい需要がふえているという中の状況をどうお考えか。これは文科省
さんと農水省さん、こうした対応について、今後、獣医師が今の数で十分対応できるのか
どうか。あるいは今治市が提案していることに対してどういう体制で対応されようとして
いるのか。現状の獣医学教育の中で十分なのかどうか、そのあたりの御見解をあわせてお
聞かせいただければと思います。
○北山専門教育課長 まず、文部科学省からでございますけれども、水産分野のことのお
問い合わせがございましたが、水産分野について、まず獣医学のほうで取り組まれている
こととしては、モデルコアカリキュラムに基づいて魚類の形態と構造、機能、あるいは水
生動物の疾病。魚の病期の学という魚病学というものがあるようなのですけれども、それ
についての理解。あるいは魚介類の衛生管理に関する教育研究というものが実践されてお
ります。他方、漁業学については、獣医学部、学科ではなくて、主に水産学部、学科が教
育研究になっているという現状がございます。
また、養殖水産物に使用することが認められていない医薬品等を使用するという場合に
は獣医師による処方が必要になりますが、水産業界からの獣医師の需要は余りないという
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ように聞いております。また、量的な需要という点につきましては、まず、文部科学省で
は獣医系大学の新設等を検討するに当たっては、獣医師の需給見通しを含めて養成数を検
討することが不可欠だと考えておりまして、この点につきましては、農林水産省さんのほ
うでの需要の見通しというものに基づいて検討をさせていただくことになろうかと思って
おります。
○藁田課長 農林水産省畜水産安全管理課長の藁田といいます。
まず、漁業の関係でございますが、今、文科省のほうから御説明があったように、水産
学科と獣医学科、この両科の、言ってみれば卒業生が実際協力しながら物事に当たってい
るというのが現状です。私の課も畜水産安全管理課でございまして、水産の専門家、あと
は獣医、この両者で協力しながらやっておって、現状としては対応できていると考えてお
ります。ちなみに獣医師国家試験でも、当然その範囲として魚病というのも網羅している
ところであります。
もう一つ、需給の関係でございますが、これについては、これまでも御説明したとおり
でございます。小動物、ペットの獣医療に関しては、基本的なのはとにかく犬、猫の飼養
頭数が減少傾向にございまして、小動物分野の獣医療が大きく伸びるというのは非常に考
えにくいかなと。また、産業動物の分野でございますが、当省としては若干残念な関係な
のですが、畜産の飼養の確保数自体がかなり減少してきている。飼養頭数も減少傾向とい
うことでございまして、今の産業動物分野における需要も大体今の段階でいえば、おおよ
そ全国的には賄われているのではないかと考えています。
以上でございます。
○本間委員 私が聞きたいのは、従来の犬、猫だとか、牛などの大動物の話ではなくて、
こうした新しい分野に対する需要を満たすための人員をどう確保していくかということな
のです。
○藁田課長 恐れ入ります。新しい分野といいますと、具体的に言うと。
○本間委員 バイオテロでもいいし、危機管理発生時の越境国際感染症だとか、そうした
さまざまなリスクに対応するために獣医師の増加は必要はないのかということです。
○藁田課長 越境国際感染症、すなわち海外で発生しているリスクの高い家畜伝染病とい
うことなのですけれども、これについては我々にとって農水省は、まさに根源的な政策課
題でございまして、これについては、これまで全国の家畜保健衛生所と当方の動物衛生課
が協力して既に対応してきているということでございます。
○本間委員 獣医師は要らないのですか。
○藁田課長 要らなくはない、現状で対応できているということです。
○本間委員 今後の見通し、こうしたものに対する危機の増大ということをどうお考えか
ということです。
○藁田課長 これは危機の増大というか、従来から海外でのリスクの高い伝染病を我々は
非常に神経を使っておりまして、例えば今鳥インフルエンザ、これもアジア諸国で発生し
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て、日本でも発生していますが、これまで我々は対応していますし、これからもしっかり
と対応していきたいと考えています。
あとは、食の安全も当然ながら獣医だけではなくて、いろんな分野の専門の方と一緒に
対応しております。厚生労働省中心でございますけれども、当省もいろんな職種、専門家、
当然ながら薬学系も人材として必要でございます、そういう人材と連携しながら対応して
きておりますし、これからも対応していきたいと考えています。
○八代委員 文科省にお聞きしたいのですが、文科省が新しい大学を認めるときに、例え
ば教授の数とか教授のレベルとかということ以外に、この獣医以外では、その学部の卒業
生の就職先があるかないかということを新設の基準にしているのですか。そういう例があ
れば教えていただきたいのです。医学部は別にして、例えば歯科医師などは別にそうして
いると思いませんしという就職口まで考えて新設大学の認可基準に入っているのかどうか
ということです。
○北山専門教育課長 お答えします。文部科学省の告示において新設を規制している分野
として、歯科医師と獣医師と船舶職員というものがございます。
○八代委員 逆に医学部はしていないのですね。
○牧野課長補佐 医学部もしています。その就職口までをも設置基準なりに入れているか
というと、そういうことはございません。
○八代委員 就職口が問題ではなくて、では、何が問題で規制しているのですか。それは
告示ですか。
○北山専門教育課長 需要に基づいて、告示において規制をしております。
○八代委員 では、法律ではないわけですね。小泉内閣のとき、そういう需給調整条項と
いうのは一般的には廃止されるというはずだったのではないか。つまり、なぜかというと、
どんな需要があるかというのは役所が判断するものではなくて市場が判断して、もし就職
口が見つからなかったら、それは本人の責任というので、なぜその3つだけでやっている
のかということです。特に公益性が高いとかということですか。
○北山専門教育課長 国民の生命、身体の安全という健康という非常に大きな問題にかか
わる職種であるからということと、いずれも6年制の課程で養成しているということがあ
ろうかと思います。その6年制の学部を卒業することがそれぞれの国家試験の受験資格に
直結しているという点が理由かと考えます。
○八代委員 だから、国民の安全に大事だったら、そちらの観点であれば供給側は、むし
ろ多いほうがいいわけですね。6年というのは、それだけ大事だからそうなので、今、農
水省の方が言われましたけれども、大丈夫だと言い切れる根拠というのは何があるか、国
民の安全を守るためだったら、供給は多ければ多いほどいいわけですね。そのほうが競争
を通じて質もたかまるわけですし。今の量だけで大丈夫だというのは、もう何十年前の知
識を持った獣医でも新しいものに対応できるという前提になるわけですがそれがだとうな
ものか。こういう分野というのは日進月歩だから、それは新しい技術を学んだ医者が必要
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だという、質の問題というのは全く考慮されていないのかどうかということです。
○原委員 どちらがお答えになりますか。
○八代委員 その農水省のほうにおねがいします。
○藁田課長 質の問題は当然大切な問題と考えております。文科省さんのほうでコアカリ
キュラムをちゃんとつくっていただいて、我々も当然ながら学校の教育を踏まえた形で獣
医師国家試験を考えております。一定の人材が確保されていると考えています。
○本間委員 前も議論したと思うのですけれども、一定の技術といいますか、資格試験を
与えているわけですね。とするならば、それは量的なことに関しては全く関与する必要は
ないと思うのです。だから、どんな人がどれだけ獣医学の教育を受けていようが、農水省
が認めている基準としているものをクリアすれば、それは量的にコントロールする必要は
農水省として全くないと思うのですけれども、いかがですか。
○藁田課長 この前もお話ししたかと思うのですけれども、獣医師国家試験は一定のレベ
ルを超えていれば、それについては合格としておりますので、量的なコントロールはして
おりません。
○八代委員 ただ、それは弁護士と逆で、弁護士は学部での調整はしていないけれども、
司法試験で調整している。こちらは、いわゆる国家試験では調整していないけれども、事
実上医学部で需給調整しているわけですね。それはボーダーラインの把握は難しいのです
けれども、おっしゃったような国家試験レベルでは全然調整していません。それはわかり
ました。だけれども、制限して何で学部のほうで調整しなければいけないのかということ
ですね。文科省の方でも結構です。
○北山専門教育課長 そこは私どもの間で見解が若干違うのかもしれないですが、仮に獣
医系大学において需給に関係なく養成をするということにした場合には、現在の受験者よ
り多大な受験者が国家試験を受けることになるということになりますが、毎年の合格者数
が今より多くなって、その合否の判定というのを正答率でされているのではないかと考え
ているのですが、毎年輩出される獣医師数というのがふえてくるということになってしま
うのではないかというように考えますが、それについて農林水産省さんとしてどういうよ
うに考えられるのかというところは、私どものほうから逆にお伺いしたいなと思いします。
○八代委員 まさに文科省の今のお話に対して、獣医がふえたら何が問題なのですかとい
うことをお聞きしたいわけですね。
○藁田課長 私どもが大学に関して我々に権限があるわけではございませんので、我々、
需給の現状についてデータに基づいてお話しすることはできますが、先ほど言ったように
国家試験について一定のレベルをクリアしたものが合格になると思います。
○本間委員 とするならば、獣医師養成大学の提案に対して、農水省さんからはそんなに
聞くことはないように思います。つまり、今、どういう状態にあってどういう体制にある
かということだけお聞きすればいいのであって、獣医師は幾ら要るか、必要かどうかとい
うことは置いておいて、国家試験さえ通れば獣医師として認めるというお考えですから、
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合格して生まれた獣医師がどういう活動をして、どのような職についてどういう報酬を得
るかというのは、まさに市場の問題ですから、それは前もそういう議論をしたわけですけ
れども、獣医師の数を規制するという理由はない。規制するというのは全く我々にはわか
らないということです。獣医学部の段階で規制するという理由は、全く私には理解できな
いところなのです。
○原委員 文科省さんの理由をもう一回おっしゃっていただけますか。
○北山専門教育課長 獣医師養成では産業動物の診療、防疫、あるいは食の安全、人獣共
通感染症対策といった公衆衛生の確保という国民の健康に直結する問題を扱うということ
で、無制限に養成するということが質の確保の観点から望ましくないという考えがあり、
また、獣医系大学における教育というのは獣医師養成に特化しておりますので、卒業生の
卒業と密接不可分であると考えております。その適正規模を検討するに当たって、やはり
獣医師の各分野における社会需給の見通しというのを踏まえる必要があるのではないかと
いう考え方から、獣医系大学の定員管理を行っているところでございます。
○本間委員 質の管理というか、そこは全部農水省さんがやっているわけです。ですから、
国民の健康、安全に対する確保というか、そのところは農水省さんの試験がある限りは、
我々は確保されていると解釈するわけで、それを超えて例えば無制限にというお話をしま
したが、無制限にたとえ獣医師がふえたとしても、それはそれだけの知識と技術を持って
いる人たちがふえるというだけであって、何ら国民にとって害のある話ではないと思うの
です。
○北山専門教育課長 それは獣医師国家試験に合格する獣医師がどれだけふえても問題な
いということかどうか、私どもは農水省さんのほうでのお考え、獣医師数がどうであるか
ということについてのことかと思います。
あと、もう一つは、現在、法科大学院の問題というのが大きな問題になってきておりま
すけれども、あちらについては、まさに法科大学院に入っても法曹資格を得ることができ
ないのではないかという危惧を持っている学生がふえていて、今、法曹志願者の数が激減
しているという状況でございます。一定の長い年数、6年という年数をかけて教育課程に
入った上で、その目的としていた職業につけないという可能性が高くなってくるというこ
とがどういう影響を学生たちに及ぼすのかという点については、慎重な検討が必要かと考
えます。
○本間委員 それは大学の方針と運営の間違いであって、ロースクールの合格率が悪いと
いうことは、国民に何の被害も与えていないと思います。それは予定している就職ができ
なかったとか、予定していた資格が得られなかったというだけであって、それは就職試験
に失敗する学生がたくさんいるのと全く同じ話であって、それを文科省が心配される話で
はないのではないか。
○原委員 確認ですけれども、獣医師の場合は法曹資格とは違って人数制限はしていなく
て、点数をクリアすれば受かるわけですね。だから、今の御心配はないのです。
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○藁田課長 受験生の質によって合格者数は大分変わってくると思います。我々、国家試
験では一定のレベルを必ず求めますから、そのレベルを超える受験生がどれだけいるかと
いう問題だと思います。
○八代委員 獣医師というのは狭い世界であって、例えば極端な話ですけれども、人間の
医者がもうからないからペットの医者に行くという人がいたら、かえってレベルの高い人
が行くかもしれない。そんなのは別に受験者数がふえたから必ずレベルが下がるなどとい
うものではないわけで、職業はいっぱいあるわけですからね。それはきちっとした質を担
保する試験をつくっていけばいいわけで、職業選択の自由というのがあるわけですから。
例えば獣医師の資格を取って別に獣医師にならずに関連の企業に就職する人だっているわ
けです。結局、既存の団体の権限を守るものとしか我々は理解できないわけです。どこだ
ってギルドの団体というのは競争者がふえないほうがいいから、それを所管官庁が反映し
て行動されているとかみなせないわけです。
○原委員 まだ根本論として獣医学部の新設についての告示での制約を課していることそ
のものがまず合理性がないのではないか、そこは見直したほうがいいのではないかという
ことが1つあり、今回、それも含めて見直しをしっかりやっていただいたらいいのだと思
いますが、一応時間が切れていますので、確認事項だけ先にさせていただきます。これは
配っていただいた構造改革特区を御説明いただけますか。
○富田参事官 御説明します。お配りしました、頭に「別表3 関係府省庁において今後
前向きに検討を進める規制改革事項等〔F分類〕」と書いてある紙でございますが、これ
は昨年の秋でございますが、構造改革特区の26次提案と言われるものでございます。その
ときに愛媛県の今治市から大学の獣医学の設置の要請が構造改革特区でなされてございま
して、それに対する対応方針の案として文部科学省に求めたところ、今、こういう案をい
ただいているという状況でございます。まだオーソライズされたものではございません。
○原委員 この検討の概要というところが文科省さんの案ですか。
○富田参事官 はい。この検討の概要というところが文科省の案として今いただいている
という状況でございます。
○原委員 あともう一つ教えていただきたいのは、先ほど文科省さんと愛媛県、地元とで
直接やりとりをされた中で、大臣から新たなライフサイエンスなどの分野でのことをまず
きちんと検討してほしいというようなことをおっしゃられていたと思いますが、一方で、
先ほど御説明されたのは、新しい分野は全部やっているのですよという話を個々にずっと
お話しされていたと思うのですが、文科省さんから愛媛県さんには正確に何をしてほしい
と言われているのですか。
○北山専門教育課長 私どもからは、まさにお手元の検討の概要というところに記させて
いただいている内容を、まず文部科学省としては愛媛県・今治市にお伝えさせていただき、
ライフサイエンスなど獣医師が新たに対応すべき分野における具体的な需要というのを明
らかにしてくださいということをお伝えしております。
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○原委員 それに対して、こういうのを提案していくと全部個別にやってみますというお
話をされているという理解でよろしいのではないかと思うのですが、先ほど本間先生もお
っしゃられた個別の分野について、それぞれ人数規模としてはどれぐらいになっているの
かというのは、もし数字がなければ後でも結構なのですけれども、教えていただけますか。
○北山専門教育課長 個別の分野とおっしゃいますと。
○原委員 ライフサイエンスであるとか、越境感染症であるとか、そういった分野の勉強
をして卒業されている方というのが毎年何人とかという人数規模がわかるのでしょうか。
○北山専門教育課長 全てモデルコアカリキュラムに基づいて卒業している方というのが
定員ベースで930人毎年いるということでございますので、それぞれの分野を専攻している
人が何人いるかということについては、情報を今持ち合わせておりません。
○牧野課長補佐 大まかに公衆衛生であればこのぐらいと、公務員獣医師全体としてはこ
のぐらいとか、そういった大まかな分野としてはわかるのですけれども、個別に食品管理
に何人とか、そういうものは本当に個別に聞かないとわからない状況です。
○原委員 最初に伺ったときには、新しい分野のニーズというのは共有された上で、その
具体的なプログラムをつくってくださいということを求められているのかと思ったら、そ
ういうことではなくて、文科省さんのお考えとしては新しい分野などは存在しないだろう
と、ニーズはないでしょうというようにお考えになっているという。
○牧野課長補佐 そこまでは言っていませんけれども、既存の獣医師養成の分野に関して
は少なくとも今足りているというように我々は農水省さんから聞いておりますので、その
上で関係者も納得するような、これは新しい構想だというようなものを具体的な需要の数
までも示した上でお示しいただければ、こちらとしても一緒に検討していきたいというこ
とでございます。
○原委員 挙証責任がひっくり返っている。
○八代委員 それは文科省にとってリスクがあるわけですね。需給の必要性ということに
ついて全部農水省に丸投げしておいて、もし訴えられたりしたらどうなるのか。やはり告
示でこのような重要なことをそもそも制約しているというのが問題で、場合によっては、
これは獣医の問題だけではなくて、医師、歯科医師も含めて行政手続法みたいな形で問題
が広がるリスクは当然あるわけですね。
○原委員 ですから、新しい分野へのというところに行く以前に、そもそも告示について
の見直しが必要ではないかということがあり、新しい分野の対応というところについては、
本当にそのニーズが満たされているのか。
○本間委員 そこは例えばそれぞれの項目について、今、どういう対応をしているか、獣
医師の何人がその分野に当たっているかというようなことを示していただかないと、十分
足りているということにはならないと思います。
○原委員 なので、そういう根本的な議論が残っている状態なので、そこはまた引き続き
やらせていただく必要があると思いますが、一方で、成長戦略の文章というのは早目に決
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めないといけないのですね。これは拝見している限りでいうと、構造改革特区の文案で示
されているのと、そう根本的なずれはないような気がするのですが、もう少し建設的な文
章調整をしていただけるといいのではないかなということで、引き続き。
○藤原次長 事務局もそういった認識です。構造特区のほうでも、まさに特区の入り口で
ございましたが、先ほど申し上げたように全国的見地ということなのかもしれません。そ
ういった御提案を頂戴している中で、これも最終的には総理が本部長であります構造改革
特区本部のほうで対応方針として決定しますので、政府決定になり得る文章を文科省さん
からいただいている中で、同じ提案を文科省さんはこう考える。私どもは同じ提案をこの
前ヒアリングをさせていただいて、委員の方々の御指示をいただいてこういうように考え
るということですので、原先生が今おっしゃっていただいたように、そんなに根本的に違
うみたいな話では全くないと思いますし、そこはまさに私どもの案を加除修正、取捨選択
していただくということだと思っておりますので、委員の方々に御相談しながら、また調
整を早めていきたいと思いますが、よろしいでしょうか。
○原委員 はい。では、よろしいですね。
どうも遅い時間に済みません。ありがとうございました。

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